’11.11.21-      車中泊ハイキングの試み

四季美谷温泉から酷道439号線を走ったとき、懐かしい祖谷の山々が見えました。
特に京柱峠から見た天狗塚の端正な姿。おまけに、めまいふらつきがあってもし倒れても天狗塚のコースならどこかに落ちたり骨折して動けなくなることはないはずなのです。笹の中に埋もれても足だけは登山道に残るでしょう(え?)


温泉につかりながら、山に登れるようなら行けるところまで行こうか、という気合のはいっていない計画なのですが、一応二回ばかり皮製の軽登山靴で近所の峰山のハイキングコースを歩いてきました。使っていなかった靴の底がはがれないかという点検をしたということでしょうか。

自分でルート探しをしながら縦走していた昔の山と違って、どこへ行っても登山道は整備され、道路標識?があって、おまけに派手な赤テープの装飾ですから2000m級の山も観光用テーマパークか体力作り用のアスレチックジムという感じですね。そこまでやるなら赤テープだけでなくて発光ダイオードでイルミネーションでもすれば夜でも行きやすいのにw






道の駅、たからだの里の物産館駐車場と温泉駐車場の間にある駐車場です。広さはあるしここなら車中泊にはいいんじゃないかな?




今回は温泉に見放されました。まず「たからだの里」の環の湯は定休日。携帯電話に登録したときに休みも入れていたのに見なかったなぁ・・・





32号線から祖谷渓への曲がり角、大歩危にあるサンリバー大歩危の温泉は営業していました。ここは車中泊は無理なポイントです。




大歩危から祖谷渓へ抜けるトンネルへ向かう道、ちょうど紅葉の高さがこのあたりになっているようで次々ときれいな紅葉を見ることができました。
今回通過するトンネルができる前はずっと上のほうに「国見山」の登山口になっているトンネルがあり、それより前はそのトンネルさえなくて峠の上を越えて祖谷渓へはいっていました。ですからその頃は祖谷渓への交通は池田からのバスだけだったんですね。

でも、大歩危から祖谷渓へ向かう峠道は明るくてきれいで好きな道でした。




道の駅「にしいや」です。祖谷温泉秘境の湯という温泉が隣接していますが、ここは駐車台数も少ないので駐車スペースを長時間占有するのはやめましょう。
トイレを使わせてもらうだけで十分です。




途中、ちょっと懐かしい観光地かずらばしがあるのですが、にぎやかになってしまったので省略。ここから国道を離れて天狗塚登山口がある西山林道にはいります。
入り口からしばらくは鼻歌でも出そうな快適な道でした。



ところが民家の一団が過ぎたところに「工事中通行止め」の看板。まぁ行けるんじゃないかなと進んでみたのですが道路はだんだんデコボコに。全線未舗装のときはそれなりに走れたのですが舗装の荒れた場所は怖いです。人里から車で1時間も離れた場所でスタックしたんじゃ目も当てられない。
天狗塚登山口にできているという広い駐車場はあきらめてUターンしました。
このあと国道に戻るのが長いこと。夕方5時前だったのに真っ暗になりました。



ということで、宿泊地として潜り込んだのが名頃にある三嶺登山口駐車場。以前の登山口には正式な駐車場はなくてそれぞれが工夫して駐車していたのですが名頃からはいったばかりのところにきれいな駐車場ができました。トイレや自由に使える休憩棟があるのに無料なんです。
できれば、お心任せでいいですから料金箱を置いて欲しいところですね。

でも・・・ ここから歩くとなると、山へはいるのが遠くなってしまったなぁ・・・


夕食はレトルトの「おでん」です。おでんのレトルトなんて手抜きしたいときには嬉しいですよね。まず湯割り用のお湯を沸かしています。日本酒にしろって?日本酒は翌日に残るので山の前は蒸留酒なんですよw このバーボンは前回の車中泊旅行のときの差し入れですし。

からしみその上に主食の丸餅が二個あります。パックのお餅じゃなくて「本日製造」のまだ柔らかい杵つき餅というのがいいんです^^






おでんもほぼ完成。温まります。
このあと、0度対応の封筒型寝袋にフリースで潜り込んだのですがちょっと無理。モンベルのダウンインナーを持ってきていたのでそれも併用。どうにか眠れる暖かさになりました。今度ユニクロのウルトラライトも一つ買っておかなきゃ。





翌朝、外に出て車を見ると・・・  わーっ。凍ってる!!

そうそう、寝る前に空を見ると満天の星でした。市内じゃ星なんて見えないですからね。

朝食はカレーとオニオンスープ、コーヒーも飲んだし、野菜ジュースも飲みました。
今回カセットガスでは無理かも?と思って持ってきていたEPIのガスコンロは音も勢いも強力でした。
この力強さを感じてしまうと100%カセットにこだわる必要もないかなぁと思います。


山にはいってしばらくハイキング。
水は凍っているし、ところどころ雪が残っていたり霜柱だらけだったり、山には冬が近づいています。
途中何ヶ所か川沿いの崩れや倒木でコースが変わって、ド派手なピンクのテープが道案内をしていました。この写真の看板は「新製品?」でした。

昔は剣山から三嶺への縦走路にもほとんど案内なんてなかった。「なーんにもない山」も好きなんですけどね。



「三嶺だー」と感じるのはこのあたりからでしょうか。この手前のなんということもない岩場、そしてここの笹原の斜面、めまいやふらつきがあると怖いですね。今まで何とも思わずに景色だけを見て通過していたのにおっかなびっくりの足取りでした。


道中いたるところにあった霜柱。一度くらいは記念撮影しておこうかと。シモバシラという植物もありますがギンリョウソウを思い出しますね。


三嶺が好きだった高校の山岳部の顧問の先生のモニュメント。三嶺にはこのほかに遭難の慰霊碑があったりします。


三嶺山頂です。この日、ものすごく視界がよくて、こちら方面は赤石山系、石鎚山系がよく見えます。

何より驚いたのは南西方向に足摺岬、北北西には瀬戸内海の島々が見えたこと。高知の登山者が「ここへは何度も来たけど、こんなに見えたのは初めて」と感激していました。これも朝のうちだけで昼になると見えなくなるんですけどね。空気が澄んでいて視界がいいのは早朝発のご利益のひとつです。




お決まりの絵葉書的な三嶺写真。この方向も遠くまで見えますが、北方向を見ると雲の下に中国山地が見えていたりしています。


てくてく歩きで駐車場に到着。車が増えています。

ダケモミの丘という分岐点に「尾根道」という案内方向の看板があったのですが、昔そちらへ下りて長い林道にへきえきしたことがあるので選びませんでした。
しかし、山頂で見晴らしのことを話した高知の方が駐車場に帰っていて「尾根道はここまで続いていますよ。下りは一時間は得ですよ。」とか。
うーん、残念。林道歩きでないのなら初めての道を歩きたかったのに。



三嶺駐車場からは剣山経由でまっすぐ帰りました。途中の楽しみだった懐かしい「岩戸温泉」も定休日。

今回の車の氷結から考えると、今から当分は山方面の旅行は控えたほうがよさそうですね。スキーはしないし普通タイヤだし。
また「次は何をしよう?」で当分楽しめそうです。四国の海岸一周はちょっと時間がかかりすぎかな?